<< 4-7「ポップス黄金時代2〜The End Of The World」 | main | [レビュー]Brand New Classics ジョンメイヤートリオ/トライ! >>

スポンサーサイト

  • 2015.08.22 Saturday
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

一定期間更新がないため広告を表示しています

4-8「ポップス黄金時代2〜The End Of The World」

ロックンロールの歴史を紐解く連載「THE GOLDEN AGE OF ROCK AND ROLL」第4回「ポップス黄金時代2〜The End Of The World」その8(完結)。

今回はフォークミュージックの台頭について。
4-7「ポップス黄金時代2〜The End Of The World」より続く

更にツイストやサーフィンなどが主流として流行る一方、50年代後期から60年代初期にかけて、もっと現実的な音楽「フォークミュージック」が静かな盛り上がりを見せていた・・・という事も見逃せない。「赤狩り」と呼ばれる思想統制で解散に追い込まれたウィーバーズというフォークグループのメンバーだったピートシーガーが学生を中心に人気を集めたり、ジェームスディーンや50年代のアーリーロックンロール、ブルースに憧れ、進歩的な芸術が盛んなニューヨークのグリニッジビレッジの空気に影響されたボブディランが「ティンパンアレイで“僕は君に首ったけ”みたいな歌を作ってる人を非難するつもりは無い。でも世界には恋やセックス以外にも重要な事があるんだ」といってデビューしたり・・というのは、来るべき時代の土台を感じさせる出来事だ。彼らは公民権運動などと連動した活動をしたりしていたが、この時期には表舞台に出てくる事は無かった。

チャート的には60年代初期、キングストントリオやブラザーズフォー等フォークのシーンからもヒット曲を出し、メインストリームに紹介された者もいたが、彼らはポピュラーミュージックの主流を成したり思想的な影響を与えるに至らず、本人達もそうしたイメージも打ち出しておらずアイビールック等のファッションや古くからの民謡を綺麗なハーモニーで演奏する事に注目が集まっていた。基本的にフォークソングは学生やアーティストなど一部のアカデミックで思想や哲学を持った人によって支持されていた。しかしフォークの歌詞にはティンパンアレイの連中が切り捨てた現実的でネガティブな内容や皮肉のこもった真実があった。古くから存在するウッディガスリーなどのフォークソング自体、ロックンロール登場以前の世界では人種問題や政治を扱っていたため、リズムアンドブルースと共に放送の現場では敬遠されていた音楽だった。

「僕にとっての自由とは“ブルームーンオブケンタッキー”を歌うエルヴィスの姿だ」と語ったボブディランは、62年の「風に吹かれて/Blowin' In The Wind」の中で「どれだけの道を歩いたら彼(ら)は人間として認められるのだろう/どれだけの海を越えれば白い鳩達は安らげるのだろう/何発発射されれば、大砲の玉がなくなるんだろう/どれだけの人間が死ねば、彼は、多くの人間が死んだと認識するのだろう/どれだけ耳がついてればあの男(one man=ワンマン)の耳に人の叫びが聞こえるのだろう/答えは風に吹かれている」と歌い、これらの内容からは公民権運動やベトナム戦争、エゴイスティックな人間達によって引き起こされる争いや人々が高度に発達させたと信じている結果の社会が抱える諸問題が連想できた。

この曲は間違いなく反戦、プロテストソングの側面を持ってはいたが、多くのフォークソングが平和や自由といった概念をたたえたり鼓舞するようなものだったのに対し、ディランは、全ての答えが「風に吹かれている」と具体的な結論を明確にしていなかった。彼は公民権運動など、各種の活動に共感をしつつも音楽を様々な活動の手段にする事に限界を感じていたと言う。感覚の鋭い彼は、社会がもはや音楽等では解決がつかないほど複雑化しスピードアップしている事に気づいていたのだろう。

こうして、いろいろと化学変化を起こしつつも決め手に欠けていたアメリカのミュージックシーンは64年、遂に外国からの「侵略=Invation」を受ける事となる。50年代、大西洋を越えた初期のエネルギッシュなアメリカンロックンロールに洗礼を受けて音楽人生を歩み始めた4人のイギリスの若者、ジョンレノン、ポールマッカートニー、ジョージハリスン、リンゴスター、によって構成されたバンド、ビートルズの登場である。(第5回へ続く)

スポンサーサイト

  • 2015.08.22 Saturday
  • -
  • 15:54
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
recommend
categories
selected entries
archives
recent comment
search this site.
others
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM
sponsored links