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  • 2015.08.22 Saturday
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4-2「ポップス黄金時代2〜The End Of The World」

ロックンロールの歴史を紐解く連載「THE GOLDEN AGE OF ROCK AND ROLL」第4回「ポップス黄金時代2〜The End Of The World」その2。

今回はサーフィンミュージックについて。
4-1「ポップス黄金時代2〜The End Of The World」より続く

こうしたロックンロールリバイバル傾向は既に1958年ごろから表に出つつあった。そしてDJのアートラボがロックンロール登場期の曲を集めたオムニバスレコードの「オールディーズバットグッディーズ/Oldies but goodies」(オールディーズの語源はここから来ている)が好評を得たり・・とリバイバル的な動き、「初期のロックンロール」の勢いを求める動きがある中、1961年ぐらいから南カリフォルニア近辺で、「サーフィン」と呼ばれるジャンルの音楽が人気を集めつつあった。

サーフサウンドの特徴は初期のロックンロールがそうであったように、ドラム、ベース、エレクトリックギターのシンプルなバンドサウンドを土台としており、初期のロックンロールのような偶発的な勢いがあった。ティーンポップ期の演奏がロックンロール登場以前のオーケストラをバックにしたような職人的な物が多かったのに対し、そのちょっと後に出てきたフィルスペクターのサウンドやツイスト、ダンスミュージックのサウンドが初期のロックンロール的なシンプルなバンドサウンドを意識したものだった事をあわせて考えるとやはりポピュラーミュージックシーンでは徐々にロックンロールリバイバル・・の需要が強まりつつあった事が伺える。

「最初のロックンロールの曲は何か?」という質問と同じぐらい「サーフィンミュージックの創始者は誰か?」という質問の答えは出しにくい。サウンド的な側面から見れば既に59年から60年にデュアンエディやヴェンチャーズやサント&ジョニー、ファズ(ディストーション)を使った最初のヒット曲を出したリンクレイ等の歌なしのインストゥルメンタルの数曲がサーフサウンド的な事をやってはいたが、彼等は特にサーフィンのイメージは出していなかったし、当の本人達もそんな意識はなかったに違いない。そういう意味では、イメージ的な部分を含めてサーフミュージック発展に貢献したアーティストとしてビーチボーイズBeach Boysやジャン&ディーンJan&Dean、ディックデイルDick Dale等の名を挙げる事が出来る。

そしてこのサーフミュージックの発展と切っても切り離せないのが主にフェンダー社のエレクトリックギターやリヴァーブ等のエフェクトに代表される楽器、すなわちインストゥルメントの発達である。

ロックンロールの誕生によりエレクトリックギターが花形楽器となり、チャックベリーが使うギブソンのES-335バディホリーやリッチーヴァレンスが使うフェンダーのストラトキャスター、リッキーネルソンのバックギタリストのジェームスバートンが使う同じくフェンダーのテレキャスターエディコクランが使うグレッチの6120、ジーンヴィンセントのバックバンド、ブルーキャップスのリードギタリストのクリフギャラップが抱えるグレッチのデュオジェット・・等各社個性的なギターが存在し、それぞれ個性的なプレーヤーによって主役のアーティストのバックに花を添えていた。

その中でも、ギターに関しては素人のレオフェンダーが設立したフェンダー社のギターは、他社のエレクトリックギターがどちらかというとアコースティックギターを基準に電気的な増幅によって大きな音を出す・・というエレクトリックギターの基本に忠実だったのに対し、まったく新たな概念の、薄くて頑丈なソリッドボディーや工業製品として大量生産ができ、壊れたら部品を取り替えたり(素人でもネックをはずす事が出来る仕組み、デタッチャブルジョイント)・・・とエレクトリックギターでしか成り立ち得ない独自の発想でのギター作りに力を入れていた。

その結果フェンダー社は1951年に開発したテレキャスター(ブロードキャスター)である程度感触を得た後、改良点を加えて1954年、ソリッドボディギターの完成形ともいえるストラトキャスターを完成させた。それはまさにロックンロール時代の幕開けと一致し、偶然にしては出来すぎのロックンロールと共に産声を上げたギターであった。そしてフェンダー社はその後もジャガーやジャズマスター等独自のソリッドギターを発売し続けエレクトリックギターを多くの人の間に浸透させた。

フェンダー社はカリフォルニアに工場を構えている事もあり地元の「ロックンロールに憧れて楽器を手にする若者」達の間にエレクトリックギターを浸透させ、それら若者が集って無数の「ロックンロールバンド」が形成された。また、フェンダー社がロックンロール時代に歩調を合わせるように、エレクトリックベースを開発、実用化した事も若者の間に楽器を浸透させる大きな要因となった。更にフェンダー社のアンプには「リヴァーブ」というエコー効果が得られるエフェクトが装着されているものがあり、そのエコーを目いっぱいかけるとギターで水が跳ねる音のような効果が得られ、この辺から「水=海=サーフィン」・・という図式が出来上がったのだろう。またフェンダーのストラトキャスターやジャズマスターといった機種のギターには音を揺らすことが出来る“トレモロ式ブリッジ”がついており、リヴァーブをかけた上で音を揺らすと独特のトリッキーな響きを得る事が出来た。そして日夜斬新で実験的なこれらのロックンロールサウンドの演奏に明け暮れる若者達の間で話題を集めつつあったのが前出のギタリスト、ディックデイルであった。

4-3「ポップス黄金時代2〜The End Of The World」へ続く

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