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5-5「ビートルズ登場〜I Want To Hold Your Hand」

ロックンロールの歴史を紐解く連載「THE GOLDEN AGE OF ROCK AND ROLL」第5回「ビートルズ登場〜I Want To Hold Your Hand」その5。

今回はビートルズのサウンドについて。
5-4「ビートルズ登場〜I Want To Hold Your Hand」より続く

サウンド的にも彼らが人気を博したのには確固たる理由があった。誰かが「ビートルズのような存在の出現は必然だったが、それを構成するメンバーにジョンレノンとポールマッカートニーという類稀なる才能がいた事は偶然だ」のような事をいっているのを聞いた事があるが、まさに至言だと思う。

サウンド的に言えば、ビートルズが提示したのはエルヴィスやチャックベリーやリトルリチャードのようなロックンロールの勢いと、フィルスペクターやティンパンアレイ的な綿密なサウンドや楽曲、モータウン的なR&B感覚を若い感覚で紡ぎ上げ、勢いのある演奏とコーラスで表現した、というものだ。

ビートルズの面々と同じような音楽体験をし、こういうことをやろうとした若いミュージシャンはアメリカにも沢山いたはずだし、ビートルズが出てきた頃にこういう音楽への需要が高まっていたのも事実。現に50年代ロックンロール的な演奏をハーモニーを伴って演奏する、というのは初期のビーチボーイズがやってビートルズより一足先にヒットを出している。

エイトビート(=ロックンロール的ビート)の祖であるチャックベリーの影響が大きいというのはビートルズにもビーチボーイズにも共通している。ビートルズはベリーの曲を何曲もカバーしているし、ビーチボーイズのおそらく最大の有名曲「サーフィンUSA」はチャックベリーの「スウィートリトルシックスティーン」の改作だ。ビーチボーイズに限らず多くのサーフバンドの連中のロックンロールへの入り口はエルヴィスやベリーだったはずなのだ。

ただ、そこにヒットポテンシャルの高い楽曲が多いティンパンアレイ的感覚や、ポップなブラックミュージック的R&B感覚やバンドならではのキャッチーなハーモニー感覚、クラブ時代に培ったスタンダード感覚が絶妙なバランスで同居していたというのが、ビートルズが一人勝ちした理由なのではないだろうか?

そのバランスを操作していたのが、異常なまでのアメリカ音楽マニアだったジョンレノンとポールマッカトニーだったというのは、奇跡に近いが・・。ジョンレノンは後のインタビューで「俺達の曲をオリジナルなんて言わないでくれ、ありゃ全部パクリだよ」と語ったというが、ロックンロールに代表されるアメリカの音楽への異常なまでの憧れや執念が形となって表れていたのが初期のビートルズの目を見張るような名曲群の数々や名カバーの数々なのではないだろうか?

同時期のアメリカに目を移して考えてみると、ビーチボーイズが牽引したサーフ/ホットロッドブームの歌モノの典型的なサウンドも、「チャックベリーに代表される50年代のロックンロール的な演奏をハーモニーをともなって演奏する」というもので、方法論としてはビートルズと一緒だ。

サーフよりは少し後に流行ったホットロッドのサウンドでは更にその傾向は強まり、新鮮さという意味では良い線を行ったと思うのだが、海や車といった狭い虚像の中にそのサウンドを閉じ込めてしまったことが、これらのブームに商業的見地からすると悲惨な終焉を迎えさせてしまった最大の要因だろう。

カリフォルニアでしか成り立ち得ないサーフィンからより広くの人間達にリアリティを持たせようとテーマを車に移行した発想の方向は間違っていなかったが、その程度の軌道修正では追いつかないほど時代の変化の規模もスピードも大きく早くなっていたのだろう。60年代中期というのはそういう時代だったのだ。そしてその60年代の変化の様相にあらゆる意味でピッタリフィットしたのがビートルズだったのだろう。

5-6「ビートルズ登場〜I Want To Hold Your Hand」へ続く

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